2020.09.23
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もう給料は増えない 成熟経済に残された投資の可能性
▪日本は長いデフレのトンネルに入った
生活者は待っていればもっと安くモノが買えるようになる、と消費を手控えた結果、産業界では売り上げが減って業績が悪化した。
そうなると企業経営者はコストを削減せざるを得ず、従業員の給与を軒並み下げて対応する。
給与が減った生活者はますます消費を抑制するようになり、企業実績はさらに落ち込んでいく--。
こうした一連の循環がデスレスパイラルと呼ばれる負の連鎖なんだ。
この「デフレ経済」は結局、平成期の長きにわたって解消されず日本経済は「成長」を失い続け、国民の所得水準も低下していったんだ。
▪世界経済の成長は続き日本経済の地位は低下
この間、世界は休んではいない。世界経済全体でみると安定した成長を達成し相応な所得向上が持続的に実現したんだ。
だから日本経済の世界経済に占める比率はどんどん低下し、国民1人当たりの国内総生産(GDP)は世界トップ級だった90年代から今となっては先進国で最低レベルにまで下がってしまったんだ。
私たち日本の生活者を給与所得者として考えれば、ドンドンお給料が上がっていく局面は終わった。
その事実を直視した上で、給与以外にもある資産形成の道を追求すべきなんだ。
つまりこの先も日本経済は成長が見込めず、よって給与所得も増えないことを所与のものと覚悟した上で、自らのお金は世界経済の成長軌道に放り込んで恩恵をじっくり育てていく。
これが長期国債分散投資に向かう意義なんだ。
2020年8月28日(金)日経新聞電子版より