2019.05.14
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鉄道 地域と走る 京急 羽田を核に沿線囲い込み
JR新線にらみ再開発
羽田空港は年間8千万人超が乗降する日本最大の空港だ。
京浜急行電鉄はアクセス手段として、モノレールやリムジンバスを抑え3割超のトップシェアを確保している。
だが、最短で2029年度に予定されるJR東日本による東京駅などへのアクセス新線が開業すれば、利用客を奪われかねない。
京急は新たな利用客獲得に挑んでいる。
空港線は鉄道事業だけでなく、京急グループ全体の成長のカギを握る重要な路線だ。
それだけに手をこまぬいていれば、ジリ貧になる。
高架化などの再開発をいかし、沿線を「羽田空港の城下町」にすることを目指す。
高架下を活用したビジネスでは、15年に京急蒲田駅(東京・大田)に飲食店・サービス店を集めた「ウィングキッチン」を開業し、19年4月には隣接する雑色駅(同)に保育園や医院などを集めた「雑色クリニックモール」を開いた。
29年度のJR東の新線開業は不安材料だが、その前の27年には大きなチャンスが訪れる。
リニア中央新幹線の開業だ。
京急のターミナル駅である品川にリニア新駅ができ、京急を介してリニアと羽田を行き来する需要の創出が期待される。
京急は同駅周辺で保有する約6万平方メートルの用地をいかし、大規模再開発も計画している。
リニア開業は京急の大きな飛躍につながる可能性を秘める。